人間観察バラエティーの名作 映画「トゥルーマン・ショー」紹介
映画「トゥルーマン・ショー」(1998年、103分)
先日観ましたので紹介します。
どんな映画?
アメリカの平凡なサラリーマンである主人公トゥルーマン。妻とともに平穏に暮らす幸せな日々。彼が知らないとんでもない事実とは...
実はトゥルーマンは生まれてからずっとテレビで24時間生中継されていました。町はすべてセット、住民や友人も俳優が演じており、人生におけるイベントは演出されたものだったのです。
しかし、ある時この世界に違和感を抱いたトゥルーマンは、真実を求めて行動を起こします。
主演はコメディ映画で有名なジム・キャリーです。
ここがみどころ!
映画のタイトルでもある劇中のテレビ番組「トゥルーマン・ショー」が面白いです。
劇中では番組を見ている視聴者たちの姿も出てきます。老若男女さまざまな人たちが楽しみにしてトゥルーマンの姿を視聴しています。
トゥルーマンが自分からこの町を出たがらないようにするための設定付けなども凝っており、番組として成立する説得力があります。
また、トゥルーマンが日常の食事として食べているものなどが番組内で宣伝されたり(「これ、おいしいよねー。」みたいに言って急に説明口調になったり)しているところにテレビ番組らしさが出ています。
トゥルーマンは陽気な好青年で、いわゆる普通の人です。若いときの恋愛などには演出として盛り上げる部分もあったようですが、それでもやっぱり普通の人です。
大冒険やヒーローのようなアクションもないのに、日常だけで人気番組となっているところが不思議ですが、視聴者は普通の青年だからこそ感情移入して人生を応援しているようです。
ジム・キャリーの笑顔が素敵
ジム・キャリーは顔がはっきりしていますね。これこそアメリカ人の顔、という感じです。その表情は本当に多彩に変化しており、好青年としての笑顔から、不安や混乱により狂気に満ちた表情まではっきり見せてくれます。
ジム・キャリー以外がトゥル=マンを演じることは想像できないくらいです。
映画を観て(雑感)
普通の好青年であるトゥルーマンが、いうなれば世界に一人でケンカを挑むわけです。真実の先に何があるのかわからないのに、それに向かって突き進む。私たちが「そんなにいいものじゃないよ?」と言っても絶対に聞き入れないでしょう。
トゥルーマンが求めたものに直面できたとしたら、そのとき何を感じたのか聞いてみたいですね。
=映画のおともに=
「トゥルーマン・ショー」におすすめの食べ物は、『オールドファッションドーナツ』です。トゥルーマンの暮らす町はアメリカの平凡な日常、飾らないアメリカそのものといった雰囲気です。そこでアメリカ人が大好きな、昔ながらのオールドファッションドーナツがこの映画にもっとも合うと思います。ドーナツの穴からトゥルーマンの人生をのぞき見しながら楽しみましょう。
ドーナツの穴をのぞくとき、あなた自身もまた穴から誰かにのぞかれているかもしれませんけども。